生理活性天然物のエナンチオ選択的全合成研究を行った。標的化合物として1)メタクロミンJ,K,2)エピリオリドとその水和物,3)アルテミシジンを設定した。メタクロミンJ,Kは鍵となる不斉記憶型反応の前駆体合成を検討した。エピリオリド類の全合成はN-ヘテロサイクリックカルベンを用いる分子内環化と不斉アルドール反応により合成するため,その基質合成を完了した。アルテミシジンは不斉記憶型α-アリール化によって合成するため,ベンザインと C-N 軸性不斉エノラートとのα-アリール化を検討した。その結果,四置換炭素含有ベンゾシクロブテノン誘導体を高い光学純度で得る条件を見いだした。
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