抗腫瘍活性を有する三環性ジテルペノイド curcusone 類の全合成研究を行った。当初の経路において鍵化合物と考えていたラクトン体の合成を検討していたところ、多環性アセタール化合物が得られる結果となった。そのため別経路として環拡大反応を行い、7員環部を構築した。さらに向山 aldol 反応を含む数工程の変換により curcusone 類の三環性骨格の構築を達成することができた。 一方、先の多環性アセタールが得られる副反応を別の天然物合成へと展開した結果、afritoxinone A の基本骨格構築、catunaregin の効率的不斉全合成を達成することができた。
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