本研究課題では、KSHVウイルスによる直接的な免疫抑制性サイトカインIL-10の発現誘導メカニズムの解明を目的とした。その結果、IL-10遺伝子プロモーター上でのK-RTA反応性のDNA領域が同定された。また、ここに結合すると報告されている他の転写因子がK-RTAと協調的にIL-10プロモーターの活性化を引き起こすことが初めて明らかになった。さらに、間接的な作用として、アセチル化因子による転写複合体がK-RTAのIL-10 プロモーター活性化に関与する事が明らかになった。今後はこれらの転写因子とK-RTAとの機能的協調メカニズムの解明が期待される。
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