薬用人参、三七人参等の重要な生薬の基原植物を含むPanax属植物には多様な構造と生物活性を有するトリテルペンサポニン(Ginsenosides類)が含有されており、各種が特徴的な成分組成パターンを有している。本研究は、Panax属植物における成分的多様性の成因を探ることを目的とし、分子系統学的に極めて近縁でありながら、対照的なサポニン成分組成を示すPanax属植物3種について、次世代シーケンサーによるトランスクリプトーム解析を行い、異なるaglyconeを持つトリテルペンサポニンの生合成に関与する酵素遺伝子及びその制御機構の分子基盤について網羅的解析を行った。
|