センサーチップに糖尿病合併症に関与する酵素aldose reductase(AR)を固定後、従来の評価法により確認したAR阻害活性を示す植物エキスおよび化合物との相互作用について、表面プラズモン共鳴を用いて評価したが、相互作用を示すセンサーグラムは得られなかった。一方、従来法により4種の植物エキスにAR阻害活性を見い出し、これら植物より新規化合物4種を含む計49種の化合物を単離した。単離した化合物のうち、ジカフェオイルキナ酸類は強いAR阻害活性を示し、キナ酸のカルボン酸がメチルエステル体になることで活性が減弱することや、カフェオイル基の結合位置や数が活性に影響を及ぼすことを明らかとした。
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