本研究では、メディシナルフラワー (薬用花) を素材とし潰瘍性大腸炎に対して有効と判断される化合物の開発を目的とした。本研究成果として、キンモクセイ花部、サザンカ花部、アッサム種茶花、ワスレグサ花部(金針花)、ボタン花部、シャクヤク花部およびラン科デンファレ花部などの薬用花から 150 種類以上の化合物を単離した。その中で特に、トリテルペン類やカフェ酸誘導体に有意な好中球様細胞における脱顆粒抑制作用あるいは一酸化窒素産生抑制作用が認められ、それらの構造と活性に関する知見を得た。また、トリテルペン誘導体 maslinic acid について、一部作用機序について明らかにすることができた。
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