ビタミンD受容体と可逆的に共有結合するリガンドとして、Michael acceptor のα位に2つ目の電子吸引基をもつリガンドを設計した。初めにリトコール酸の側鎖にカルボニル基に加えてシアノ基をもつ誘導体を合成した。続いてビタミンDの側鎖にカルボニル基とシアノ基をもつ誘導体を合成した。合成ビタミンD誘導体と受容体の共有結合の有無をESI-MSを用いて調べたが、共有結合は認められなかった。一方、この研究課題立案のきっかけとなった側鎖にエノン基をもつビタミンD誘導体と受容体の共有結合形成については、ESI-MS解析及びX線結晶構造解析で詳細が明らかになった。
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