パーフルオロオクタン酸(PFOA)などのパーフルオロアルキル化合物(PFC)を対象としたプレカラム蛍光・MS誘導体化LC分析法を開発した。この方法は,ピレン試薬やDMEQ試薬でPFCを誘導体化後,別のPFCが坦持されたLCカラムで分離し,高感度な蛍光法や高選択的なMSで検出するというものである。用いたLCカラムは,「フルオラス」と呼ばれる親フルオロアルキル性の親和性を有するので,PFC構造を持つ化合物のみを特異的に保持することができ,過剰な試薬やマトリクス成分との良好な分離を達成した。フルオラス分離に基づくこの方法は,様々な実試料中PFCの高感度・高選択的分析に有用であると思われる。
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