研究実績の概要 |
本研究の目的は、アキシチニブ、レゴラフェニブ、レナリドマイドの血中濃度と臨床効果との相関性を検討することである。平成27年度の実績を以下に示す。 アキシチニブは腎がん患者60名までサンプルサイズを増やし、その血中濃度(フルPKと定期的トラフ濃度)と薬物動態関連の遺伝子多型(CYO2C19, CYP3A5, UGT1A1, ABCB1, ABCG2, ABCC2, SLCO1B1, SLCO1B3, SLCO2B1)を解析した。本結果は平成28年度の開催予定の学会と論文にて報告できる。 レゴラフェニブは当院だけではサンプルサイズを確保できないことから、多施設共同臨床試験に切り替えた。現在11名の患者の血中濃度(フルPK)を測定済みであり、この薬剤の薬物動態に関連した遺伝子多型の解析も終えている。28年度中にさらに患者数を増やし、40名にて解析を行う。一方でレゴラフェニブの血中濃度測定方法に関する論文を報告した。 レナリドマイドは現在臨床でルーチンで血中濃度を測定している。トラフ濃度とC2、C4値の3点で今後の治療効果を予測している。一方でin vitro実験も行い、レナリドマイドがP-糖蛋白質の基質であるか否かをCaco2細胞を用いて検討した。さらにP-糖蛋白質阻害剤であるクラリスロマイシンを併用した場合のレナリドマイドの血中濃度変化も検討した。この結果は平成28年度中に論文にする予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
アキシチニブは26年度の30名から約2倍の60名までサンプルサイズを増やし、その血中濃度(フルPKと定期的トラフ濃度)と薬物動態関連の遺伝子多型(CYO2C19, CYP3A5, UGT1A1, ABCB1, ABCG2, ABCC2, SLCO1B1, SLCO1B3, SLCO2B1)の解析も済んでいる。本結果は平成28年度の開催予定の学会と論文にて報告できる。 レゴラフェニブは26年度の3名から当院だけではサンプルサイズを確保できないことから、多施設共同臨床試験に切り替えている。現在11名の患者の血中濃度(フルPK)を測定済みであり、この薬剤の薬物動態に関連した遺伝子多型の解析も終えている。28年度中にさらに患者数を増やし、40名にて解析を行う。一方でレゴラフェニブの血中濃度測定方法に関する論文を報告した。 レナリドマイドは現在臨床でルーチンで血中濃度を測定している。トラフ濃度とC2、C4値の3点で今後の治療効果を予測している。平成28年度中に論文にする予定である。
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