本研究では、アルブミン曝露によるHIF-1活性化に関与する脂肪酸の同定とHIF-1活性化におけるPPARγの関与について解析した。 HK-2細胞へのパルミチン酸やオレイン酸処理はHIF-1活性化に伴い上昇するGLUT輸送活性を増加させなかったが、アラキドン酸処理は上昇させた。次に、PPARγアゴニストピオグリタゾン処理によりHIF-1α、GLUT1及びBCRP の各mRNA発現誘導を認めた。また、ピオグリタゾン処理によりGLUT及びBCRPの輸送活性は上昇した。以上、PPARγ活性化はHIF-1α誘導を惹き起こし、その結果としてGLUT1やBCRPの機能を上昇させる可能性が示唆された。
|