アクアポリンは、細胞膜に存在するタンパク質であり、水及びグリセロール等の小分子を透過させる働きを有する。しかし、細胞内に発現しているアクアポリンが、全て細胞膜に存在しているのではなく、必要に応じて細胞膜と細胞内を行き来し、分子の透過を制御している。著者らは、この行き来に関するメカニズムの解明を行い、プロテインキナーゼCとプロテインキナーゼB(Akt)が関与することを新たに見出した。 アクアポリンの細胞内移動を制御する天然物由来成分の探索を行い、生薬シンイに含まれるオイゲノールが、アクアポリン3の細胞内から細胞膜への移動を促進することを認めた。
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