【背景・目的】進行性乳癌の癌性皮膚潰瘍の寛解を目的とし、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)水溶液に電子線を照射したハイドロゲルを調製した。 【結果・考察】ゲル分率はPAAcの添加量に応じて高くなった。塩基性条件では、HPMC/PAAcゲルはHPMC単体よりも膨潤度が高くなった。これは、PAAcのカルボキシル基が解離したことによる静電反発による可能性が考えられた。強度はPAAcを添加することで変化が生じた。ゲルからの薬物放出率に差は認められず、いずれも非Fick型の挙動を示した。これらの結果より、新規高分子の添加によりHPMCゲルの吸水能の向上が認められた。
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