研究課題/領域番号 |
26460247
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研究機関 | 広島国際大学 |
研究代表者 |
前田 志津子 広島国際大学, 薬学部, 助教 (80435065)
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研究分担者 |
杉原 数美 広島国際大学, 薬学部, 教授 (20271067)
塚本 豊久 広島国際大学, 薬学部, 教授 (40389101) [辞退]
佐和 章弘 広島国際大学, 薬学部, 教授 (70389104)
田山 剛崇 広島国際大学, 薬学部, 准教授 (80389121)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 医薬品曝露 / 医薬品粉じん / 後発医薬品 / 帯電量 |
研究実績の概要 |
同一医薬品での製剤間の差を調べるために、新たな医薬品としてタンニン酸アルブミン9製品の帯電量を測定した。いずれのメーカーも、振とうによりマイナスに帯電した一方で、帯電の程度は製品間で大きく異なった。また、冬期は夏期に比して帯電量が増加し、各製品間の帯電量差が大きくなった。加えて、帯電の程度は湿度に影響される傾向にあった。前年度の研究に引き続き、同一の医薬品においても帯電を起こしやすい製品とそうでない製品が存在することが明らかとなった。帯電により大気中の飛散具合が変化する可能性があるため、各医薬品の帯電度のデータを構築する必要がある。また、各製剤の粒子径を測定したところ、粒子径と帯電度に相関関係は見られなかった。 このほか、薬剤師721名を対象としたインターネットリサーチを実施した。調剤行為により医薬品曝露を感じるか(時々も含む)の問いに、散剤73.6%、錠剤粉砕74.9%、半錠分割43.0%、水剤17.4%、軟膏33.6%、注射剤31.0%がはいと回答した。調剤業務が原因と思われるアレルギーを発症したことがあるかの問いには過去を含め5.5%があると回答した。これ以外に、「はっきりアレルギーとはいえないが、その様な症状が出ることがある」人が16.6%、「今後発症しそうな気がする」人が25.5%存在した。散剤調剤時に実施している医薬品曝露対策はマスクが59.2%と多く、次いで室内換気扇の使用32.8%、調剤棚等備え付け集塵装置の使用19.0%、手袋の使用18.9%の順であった。また、22.5%の人は何の対策も実施していなかった。調剤時における医薬品曝露に意識はあるものの、その対策が十分とはいえない結果であった。今回の意識調査とこれまでの曝露状況調査の結果を医療関係者へフィードバックすることで注意喚起すると同時に、医薬品曝露低減へ向けての提案を行いたい。
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