研究課題
基盤研究(C)
黄体は、妊娠の成立と維持に必須なプロゲステロンを産生する組織で、排卵後の卵胞より形成される。妊娠が成立しない場合、ヒトの黄体は1週間ほどプロゲステロンを産生したのち、自発的に退行する。一方、妊娠が成立すると、胎盤より産生されるホルモン(hCG)の作用により、黄体は妊娠初期の数か月間機能を維持する。多くの動物で黄体の退行は子宮より産生されるプロスタグランジンF(PGF)により制御されるが、ヒト黄体の退行メカニズムは不明であった。本研究は、黄体細胞膜上のスフィンゴ糖脂質の質的・量的変化が、ヒトのみならずマウスやウシの黄体の退行メカニズムに関与することを明らかにした。
組織学(形態学)