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2015 年度 実施状況報告書

神経分化早期過程に及ぼすヒト21番トリソミーの作用

研究課題

研究課題/領域番号 26460275
研究機関鳥取大学

研究代表者

平塚 正治  鳥取大学, 医学部, 助教 (00362872)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード遺伝子発現モニター / 神経分化誘導 / 人工染色体
研究実績の概要

今年度、分化モニターシステムとしてNKX2.1::tdTomatoとNKX2.2::EGFPを連結させたデュアルモニターシステムを構築し、21HACベクターに搭載することに成功した。これにより、それぞれ単独のモニターシステムと合わせて3種類のモニターシステムを21HACベクターに搭載できたことになった。これらのモニターシステムが正常に作動するか確認する目的で、NKX2.1及びNKX2.2を発現しているヒトグリオーマ細胞株U87MGにそれぞれの21HACベクターを、麻疹ウィルス融合タンパクを用いた微小核細胞融合法により染色体導入した。得られた導入クローンを解析した結果、21HACベクターに搭載したtdTomato由来の赤色蛍光、EGFP由来の緑色蛍光を検出できたことから3種類の21HACベクターは期待した性能を発揮していることが確認できた。また、遺伝子発現解析によっても同じ結果が確認され、セルソーターによるソーティングも問題なく行えたことから、分化モニター用21HACベクターが完成したと判断した。
完成した3種類のモニターシステムを、ヒトiPS細胞から樹立した神経前駆細胞へ上述の微小核細胞融合法により導入を試みたが、融合効率が低く、現在までのところ導入クローンを得ることが出来ていない。
ヒト多能性幹細胞から神経前駆細胞への分化誘導法については、凝集体形成時の細胞密度を5倍に高めることにより、良好に分化誘導することに成功した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

目的とした3種類の21HACベクターは全て完成し、動作確認の結果も良好であったが、これら21HACベクターの神経前駆細胞への導入が未達だったため。

今後の研究の推進方策

神経前駆細胞はニューロスフェアーとして継代可能であるが、21HACベクター導入のための微小核細胞融合を浮遊状態で行うため、融合効率が低いと考えられる。ヒトES/iPS細胞は微小核細胞融合の実績があるので、今後は、神経前駆細胞ではなくヒトES/iPS細胞に分化モニター用21HACベクターの導入を行い、導入クローンを樹立後、一連の神経分化誘導を行うことにする。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2015 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Development of a Safeguard System using an Episomal Mammalian Artificial Chromosome for Gene and Cell Therapy.2015

    • 著者名/発表者名
      Uno N, Uno K, Komoto S, Suzuki T, Hiratsuka M, Osaki M, Kazuki Y, Oshimura M.
    • 雑誌名

      Mol Ther Nucleic Acids.

      巻: 4 ページ: e272

    • DOI

      10.1038/mtna.2015.45.

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Retargeting of microcell fusion towards recipient cell-oriented transfer of human artificial chromosome.2015

    • 著者名/発表者名
      Hiratsuka M, Ueda K, Uno N, Uno K, Fukuhara S, Kurosaki H, Takehara S, Osaki M, Kazuki Y, Kurosawa Y, Nakamura T, Katoh M, Oshimura M.
    • 雑誌名

      BMC Biotechnol.

      巻: 15 ページ: 58

    • DOI

      10.1186/s12896-015-0142-z.

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [備考] 鳥取大学 医学部 生命科学科 細胞工学

    • URL

      http://saiboukougaku.jimdo.com/

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公開日: 2017-01-06  

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