ユビキチンリガーゼであるHRD1とWWP2の局在を検討した。HRD1は陰窩基底部のパネート細胞、間質の形質細胞、神経細胞に発現を認めた。一方、大腸においては上皮細胞に広く発現を認めた。WWP2の発現は、腸陰窩部の基底部やその周囲の上皮で強く発現し、上皮細胞が上部に移動するにしたがって発現の低下が認められた。大腸では、WWP2は、陰窩基底部から陰窩壁に広く発現が認められ、粘膜表層の上皮で発現が低下していた。ヒト大腸がん上皮細胞株Caco-2を用いてSox9の発現をノックダウンさせるとWWP2の発現が抑制されていたことから、WWP2の発現がSox9により制御されていることが明らかとなった。
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