持続的なストレスを5日間負荷したラットでは、下垂体のメラノトロフ細胞と肝細胞の一部に細胞死が起こっていた。異なる機能を有する二種類の細胞に起こる細胞死を電子顕微鏡で観察すると、多様な細胞死像が確認された。一方で、これらの細胞死には、ストレスの持続により“特定の細胞機能の亢進が長時間続く”ことで、“細胞内のリサイクルシステムの異常”が生じることが、共通の原因と考えられた。5日間のストレスにより起こる細胞死は限定的であるが、ストレスがより長期化すると、細胞死がこれらの器官の恒常性維持にとってリスク因子となる可能性がある。
|