Lioniら(2007)の報告を三次元培養系で検証する目的であったが、報告に誤りがあり研究をケラチノサイトの三次元培養系の確立に変更した。ヒト初代培養ケラチノサイトをカルシウム、アスコルビン酸、KGF添加培地で気液界面培養により角化重層扁平上皮を再構築できた。さらに、マウスケラチノサイト細胞株であるCOCA細胞、K38細胞を使って、それぞれ角化および非角化重層扁平上皮を再構築できた。また、タイト結合形成の指標となる細胞間電気抵抗値がそれぞれ463、63Ω・cm2であった。今回確立したマウス三次元培養系は、角化および非角化重層扁平上皮におけるタイト結合の形成や機能を調べる上で有用である。
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