研究成果の概要 |
ナトリウムポンプ(Na,K-ATPase)の阻害剤である強心配糖体は、近年抗癌治療への有用性が示唆されている。しかし、その作用機序の全容は解明されていない。本研究により、癌細胞の膜マイクロドメインにおいて、非イオン輸送体型(受容体型)Na,K-ATPaseと容積感受性外向き整流性(VSOR)チャネルが機能複合体を形成していること、低濃度(nMレベル)のウアバインが、NADPH oxidase依存的な活性酸素種の産生を介して、この癌細胞特異的クロストークを活性化することで増殖抑制効果を引き起こすことを見出した。
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