当研究室では、クラスII型PI3K-C2α KO マウスは胎生期の血管形成不全により胎生致死となり、C2αが胎生期血管形成及び生後の血管恒常性維持に必要であることを見いだしていた。本研究では、内皮におけるPI(3)Pレベル調節機構を解析するために、PI(3)P脂質脱リン酸化酵素(MTM)種を同定した。更にMTM-KOマウスを作出して表現型を解析した結果、ホモKOは出生直後24時間以内に全例死亡することを見出した。以上の結果から、内皮における脂質リン酸化酵素C2aと脱リン酸化酵素MTMは強調して働き、膜小胞上でPI(3)Pレベルを調節することによって、内皮の恒常性を維持していることが示唆された。
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