統合失調症発現に関与する前頭前野、腹側被蓋野、扁桃体ニューロンからホールセル記録を行い、自発性の興奮性及び抑制性シナプス後電流(mEPSCs/mIPSCs)を記録して各電流の振幅と発火頻度に対するオキシトシン(OXT)の作用を検討した。前頭前野ニューロンでは、OXT投与によりmEPSCsの発火頻度のみが促進され、振幅及びmIPSCsに対する影響はなかった。腹側被蓋野と扁桃体ニューロンでは、OXT投与でmIPSCsの発火頻度のみが促進され、振幅とmEPSCsに対する影響はなかった。 本研究結果より、統合失調症の陰性症状と陽性症状に対するOXTの改善効果が期待できることが示唆された。
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