本研究は、がん細胞のネクローシスとアポトーシスを制御する因子を同定して、その腫瘍生物学的な意義を明らかにすることで、がん分子標的として応用可能な因子を見出すことを目的としている。研究成果として、(1) プロテオミクスの手法を用いて、ネクローシスまたはアポトーシスを起こしている細胞から細胞外に漏出するタンパク質を明らかにした。(2) 細胞死モデル細胞の全エクソンシークエンス解析を行い、ネクローシスとアポトーシスの細胞死切替えに関与する変異遺伝子を同定した。(3) これまでの研究から見出している細胞死制御因子について、抗がん標的としての有効性を検証し、有望なマイクロRNAを見出した。
|