(1)内耳有毛細胞特異的Cdc42-KOマウスを作製し、「KOマウスが正常聴覚獲得後に聴毛形態異常による進行性感音難聴を呈する」、「Cdc42は聴毛の維持期に機能する」、「Cdc42は聴毛膜に局在し、活性化は聴毛上半部に強い」事を発見した。 (2)更に「Cdc42-KO/KDによるRhoAシグナリング亢進」を見出した。RhoAの下流にはアクチン重合分子DIA1が存在する。そこで、原因不明難聴1120患者のエキソーム解析を行い、新規DIA1点変異をもつ遺伝性感音難聴の2家系(本邦)を発見した。加えて、この変異体発現マウスが、患者病態を再現し、高音域から始まる進行性感音難聴を呈する事を明らかにした。
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