研究課題
当初、予定していた超小型ミニブタの購入が難しくなったため、申請時に想定していたマウスモデルを作製することとした。高血圧・内皮障害を来すことが知られている内皮一酸化窒素合成酵素(eNOS)を欠失したマウス(eNOS KOマウス)と動脈硬化を生じるアポリポタンパク質E(ApoE)を欠失したマウス(ApoE KOマウス)(いずれもホモタイプ)を交配させ、eNOS/ApoEをともに欠失したマウス(Double KO (DKO)マウス)を作製した。このDKOマウスは、通常食の投与にても高血圧症および脂質異常症を来すことがわかり、メタボリック症候群・動脈硬化モデルとして有用であることが分かった。実際、DKOマウスは高血圧を呈し、動脈硬化を引き起こすことを確認した。一度に生まれる胎児数は野生型マウスの8か~10胎児に対して、eNOS KOマウスは繁殖能が低下し、4~5胎しか生まれない。ApoE KOマウスは一度に約8胎生まれるが、DKOマウスでは3~4胎しか生まれず、また1か月以内に死亡する胎児もいることが分かった。それ故、一定数のマウスを確保するまでに、当初の予定よりも長く時間がかかっている。現在、超遠心法を用いて、血液からのエキソソーム精製に成功しており、その解析を進めている。
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