研究課題
基盤研究(C)
Nrf2は環境ストレスに応答して活性化する。Nrf2は通常Keap1により抑制されているが、Keap1を欠失した場合にはストレスがない状態でもNrf2は常に活性化する。Keap1欠失マウスは、食道閉塞による母乳摂取不全のため生後間もなく死亡してしまい、詳細に調べることが困難であった。そこで、食道におけるNrf2の発現を欠失することで、成獣まで生育できるKeap1欠失マウスを作製し、食道以外の全身組織でのNrf2過剰活性化による影響を検討した。その結果、腎臓発生期のNrf2活性化は尿崩症を呈することを発見した。今後、腎性尿崩症の発症機序の理解およびその治療や予防に役立つと期待される。
医化学