研究課題
これまでに我々は新規血管-神経インタラクション分子を同定・解析するために血管内皮細胞と神経幹細胞を用いたin vitroでの評価系を構築し、評価系として耐えうるか研究を行ってきた。その過程で、血管内皮細胞由来E-EVsに包含されるmicro RNA (miRNA)を多数発見し、その中の数種類が神経幹細胞から神経への分化抑制に重要な働きを有する可能性を見出した。また、血管内皮細胞が産生する因子が神経幹細胞に高発現しているreceptor type tyrosine kinase (RTK)に作用し、神経幹細胞の増殖に寄与していることを示唆するデータを得ている。昨年度の進捗としては、本因子が作用するRTKに対するリガンドとして、多くの因子が報告されているが、大変興味深いことに血管内皮細胞の種類によって産生するリガンドの種類が異なることが明らかとなった。神経幹細胞が存在するSVZやSGZには脳血管が近接しているが、脳血管内皮細胞には本因子が高発現していることがin vitroでの検討で明らかとなったとともに、免疫組織化学的検討でも同様の結果を得ることができた。
2: おおむね順調に進展している
In vitro、in vivoでのniche物質の解析が進んでいるため、おおむね順調に進展していると判断した。
血管-神経インタラクションの系の構築・解析から明らかになった血管内皮細胞由来のniche物質の解析が進行していることから、本研究はおおむね順調に進行しており、研究の大きな変更はない。
端数余剰となったため。
余剰金947円を次年度有効活用します。
すべて 2015 その他
すべて 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 2件、 査読あり 3件、 オープンアクセス 3件、 謝辞記載あり 3件) 学会発表 (5件) (うち国際学会 1件、 招待講演 3件) 備考 (1件)
Sci Rep
巻: 5 ページ: 8505
doi:10.1038/srep08505
PLoS One
巻: 10 ページ: e0135760
doi: 10.1371/journal.pone.0135760
巻: 5 ページ: 17948
doi:10.1038/srep17948
http://www.med.u-toyama.ac.jp/pathol2/index.html