Wnt5aやWnt5bの翻訳後修飾を質量分析法により明らかにした。極性化MDCK細胞においてWnt5aは側底部、Wnt1は頂端部と側底部の両側に分泌され、両者の側底部への輸送はクラスリンやAP1によって制御され、Wnt1の頂端部への輸送はエクソシストによって制御された。Wnt5bはエクソソームと呼ばれる細胞外小胞と共に分泌され、Wnt5b含有エクソソームには癌細胞の増殖と運動能を亢進させる機能があることを見出した。一方、Wnt受容体のLRP6やRor2、Fz2は側底部に輸送された。さらにシストの内腔形成にWnt5aが関連することを見出し、Wnt5aが側底側に分泌される生理的役割を明らかにした。
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