肺では少なくとも2種類のマクロファージが存在し生体防御に貢献している。特に肺胞マクロファージは、病原体の排除とともに、肺の機能的な恒常性維持に関わる働きをもつ。脂質代謝酵素であるPIKfyveノックアウトマウスにおいて野生型マウスに比べて肺胞マクロファージの割合が減少していることが明らかとなった。詳細な解析によりPIKfyveは、肺胞マクロファージの分化段階でのGM-CSFシグナルを活性化することにより制御していることが明らかとなった。また、PIKfyveノックアウトマウスでは、レチノイン酸産生能の低下によりTreg細胞の減少を引き起こし、過剰炎症を引き起こすことが明らかとなった。
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