ミトコンドリア内に不良タンパク質が蓄積した場合、ミトコンドリアストレス伝達経路が活性化され、その情報がミトコンドリアから核へと伝えられる。すると、ミトコンドリアのunfolded protein response(UPR)が活性化され、分子シャペロンやプロテアーゼ類の発現が誘導される。本研究では、哺乳類におけるミトコンドリアストレス伝達経路を解明するため、その候補因子であるABCB10等の機能解析を試みた。その結果、ABCB10の発現量を低下させると、ミトコンドリアのUPRが低下することがわかった。このことから、ABCB10はミトコンドリアストレス伝達経路に関与することが示唆された。
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