大腸にはCD169分子の発現レベルと局在の異なるマクロファージ亜集団が混在する。CD169陽性の亜集団を選択的に消失したマウスでは、DSS誘導大腸炎の臨床症状が劇的に改善する。本研究で、1)CD169マクロファージは上皮傷害に応答してCCL8を産生すること、2)CCL8は炎症性単球を動員し腸炎を増悪すること、を見出した。さらに3)抗CCL8抗体投与はマウスの腸炎を抑制したことから、CD169マクロファージやそれの産生するサイトカインが、将来的にヒト炎症性腸疾患の治療標的となりうることが分かった。
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