研究課題
九州大学において手術された子宮体癌症例で高悪性度子宮内膜癌は106症例みられた。当初病理診断名の内訳は漿液性27例、明細胞性8例、未分化癌7例、混合型12例、grade3類内膜型52例であった。現在までにこれらの腫瘍の病理組織を再度詳細に検討し、各組織亜型の基準を明確に定義して再診断した。その結果、漿液性と診断されていた27例は漿液性10例(初期漿液性腺癌であるEIC2例を含む)、漿液性腺癌を含む混合型5例、類内膜5例、癌肉腫2例、ambiguous histology4例となった。明細胞腺癌と診断されていた8例は明細胞腺癌4例、明細胞腺癌を含む混合型1例、癌肉腫1例、ambiguous histology2例となった。未分化癌と診断されていた7例は6例が未分化癌のままで、1例は退形成癌と診断した。類内膜腺癌G3と診断されていた52例は類内膜腺癌G3 29例、未分化癌を含む癌17例、明細胞1例、癌肉腫1例、ambiguous 4例となった。混合型と診断されていた12例は混合型3例、類内膜腺癌G3 5例、G1 2例、 G2 1例、明細胞1例となった。
3: やや遅れている
多数例のHE標本をレビューするため、再現性を保つために見直しを繰り返す点、症例数が多いうえに1症例あたりの標本数も多いため、HEレビューに時間がかかっている。
p53, IMP3, WT1, HNF1beta, Napsinなどの診断マーカーの免疫染色も加えて再現性ある診断を行い、そこに基づき遺伝子解析を行う予定である。
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International Journal of Gynecological Pathology
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