近年子宮頸部腺癌で”通常型”と”胃型”という亜型が確立された。我々は、一つの腫瘍の中に通常型と胃型の形態、両方を併せ持つ例を見出し、通常型+胃型腺癌とした。我々は過去の内頸部型粘液性腺癌70例を解析し、48例の通常型と9例の胃型、13例の通常型+胃型腺癌を認めた。通常型+胃型腺癌の多くは高リスク型HPVが検出されず、HIK1083発現とp53異常発現を高頻度に認めた。少数の通常型+胃型腺癌は高リスク型HPV感染が検出され通常型p16+/p53-/HIK1083-の免疫表現型を高頻度に認めた。従って通常型+胃型腺癌の多くは、真の胃型腺癌であり、小数例が真の通常型であると考えられる。
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