稀少がんを対象に、腫瘍部および前癌病変をマイクロダイセクションしてDNA, RNAを抽出し、遺伝子変化の解析を進めた. 形態変化と遺伝子変化との相関に対して不明の点が多いいくつかのがん抑制遺伝子に着目した. FLCNの胚細胞異常を有する場合、腎臓を主体にセカンドヒットやヘテロ接合性消失が認められた。しかしセカンドヒットが認められない症例においても蛋白質レベルでFLCNの顕著な減弱が認められた. メチル化は確認できなかった.ドミナントネガティブ効果により蛋白発現が抑制されている可能性が最も考えられた. 数例の腎癌において初代培養株を作成した. 1例はSV40T抗原により不死化した.
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