研究実績の概要 |
前年度に引き続き、Soxファミリーとβーカテニンシグナル系がSlug遺伝子発現に及ぼす影響を検索した。その結果、Sox4, Sox7, 及びSox9がSlug遺伝子のプロモーター活性を増強させた。とくにSox4の効果が著明であった。Slug遺伝子のプロモーター配列を解析すると4個のSox4結合配列を認めた。そこで、各配列の4塩基を置換してそのプロモーター活性の変化を検索すると、4カ所全てを不活性化することにより、Sox4のSlug遺伝子発現効果は消失した。また、ChIPアッセイで、これらの結合配列にSox4が結合することを証明した。さらに、Sox4はβーカテニンと間接的に結合してその転写活性を増強する可能性を得た。
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