研究成果の概要 |
特発性・二次性の肺動脈性肺高血圧症(PAH)病理剖検例と年齢を一致させた対照剖検例の肺の病理組織標本を用いてWnt/PCPパスウェイに関与する遺伝子であるWnt-11, Dvl-2, Daam-1を標的とした免疫組織染色を行い、発現部位、および発現の程度の量的評価を行った。その結果、特発性PAH例では中膜平滑筋細胞においてDvl-2が低発現でもDaam-1の発現がみられ、これは二次性PAH症例や対照例とは相対する結果であった。これらにより、Daam-1の非自律性発現によるWnt/PCPパスウェイの発現亢進が特発性PAH発症に寄与している可能性が示唆された。
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