研究課題
1)肝切除術を多数施行している基幹病院402施設にアンケートを送付し2014年から2016年に調査を施行した。327施設より回答があり、回答率は81.3%で、高い数値と考えられた。回答いただいた病院の病床数合計は約185,000で、平均病床数は約566である。厚生労働省の2014年の統計報告を基にすると、回答施設の日本の総病院数に対する割合は約4%、病床数の割合は約12%になる。各病院での調査年数の平均は12年であった。30%弱の施設が「肝細胞腺腫(HCA)症例あり」、70%強の施設は「HCA症例なし」の回答であった。針生検や画像診断でHCAと診断された症例をのぞき、手術切除検体で病理組織学的にHCAの診断が確定された症例は117例であった。詳しい報告を現在まとめている。2)症例の収集の継続、およびそれら症例に対して免疫組織学的方法でsubtypeの解析を継続施行している。3)免疫組織学的検討で他の3型の決定的な所見が得られなかったHCA症例のsubtypeはUnclassified HCA (U-HCA)に分類せざるを得ない。それが遺伝子学的にも正しいかどうかを確認する目的で、U-HCAの2症例を用いて検討した。ホルマリン固定パラフィン包埋組織標本からマクロダイセクション法にてHCA組織を切り出し、DNAを抽出した。PCRダイレクトシーケンス法で、HNF1α-inactivated HCAとInflammatory HCAの代表的な原因遺伝子であるHNF1A, IL6ST遺伝子の突然変異をhot spotを中心に検索した。今回調べた範囲ではそれらの突然変異は認められなかった。β-catenin遺伝子の突然変異に関しては現在検索中であるためにまだ断定はできないが、検索したU-HCA の2症例は免疫組織学的にも、遺伝子学的にもU-HCAに分類される可能性が示唆された。
すべて 2017 2016
すべて 雑誌論文 (16件) (うち謝辞記載あり 1件、 査読あり 12件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)
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