研究課題
頭頸部扁平上皮がんでの放射線照射例におけるEpCAMの発現強度をp53, p16等の既知の予後推定因子との比較から、各分子の発現パターンによるクラスター分類を行った。また、転移・再発などの臨床データとの関連を解析した。その結果、扁平上皮がんにおいても幹細胞関連分子であるEpCAMを過剰発現している腫瘍は放射線抵抗性であることが明かとした。これらは臨床に直結した研究成果といえる。また他の幹細胞関連分子探索を目的として臨床検体を用いたDNAの網羅的メチル化解析とmRNA発現とを統合解析し、候補分子であるolfactomedin4(OLFM4)を見いだした。OLMF4分子の発現の制御機構としてのメチル化レベルの変化について、CpGアレイを用いてメチル化レベルの半定量的解析を行った。同時に複数の頭頸部扁平上皮癌細胞株間でのOLFM4領域のメチル化レベルおよび5-アザシチジンによる脱メチル化処理後のOLFM4遺伝子プロモーター領域のメチル化レベルの変化を比較検討し、増殖活性などとの関連についても検討した。その結果、細胞レベルにおいてもメチル化によりその発現がレギュレーションされていることを明かとした。頭頸部扁平上皮癌のマーカーとして有用であることを明かとした。また臨床検体におけるメチル化状態および遺伝子発現との関連についても検討を進めた。その結果、OLFM4発現とその予後には統計学的な有意差は見られなかった。
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