研究課題
CRISPR-Cas9 システムを用いて、ヒトSOX2を標的とする複数のGuide RNAを設計した。設計したGuide RNAとCas9をヒト乳がん細胞株MCF-7に遺伝子導入し、ゲノム編集の有無をT7 endonuclease Assayにより確認した。次ぎに、Cas9の酵素活性部位に変異があるCas9D10Aを用いて、最も効率の良かったGuide RNA及び、その反対側にGuide RNAを設計し、同様にゲノム編集を確認した。ゲノム編集が認められたコンビネーションの標的部位に変異を導入したSOX2-Venus相同組換えベクターを、先のCas9D10A, guide RNAと供にMCF-7に遺伝子導入した。同時に、Cas9及びGuide RNAと相同組換えベクターの遺伝子導入も行った。薬剤選択後、生き残った細胞を蛍光顕微鏡観察し、核内にVenusの発現が認められるクローンのゲノムDNAを抽出し、PCR法により相同組換えを確認した。現在、相同組換えベクターのゲノム他領域への組み込みの有無をサザンブロット法により、更にSOX2 発現量とVenusの蛍光シグナルに相関性があるかを、qRT-PCR 及びウエスタンブロット法により解析中である。
2: おおむね順調に進展している
当初の計画よりやや遅れているが、申請者が研究機関を異動し、異動先にて新たに実験系を立ち上げたことを考えると順調に進展していると思われる。
研究申請書と同様の手法に従い、実験を進める。実験途中にMCF-7で問題が生じる可能性も考え、他の細胞株もゲノム編集によりSOX2遺伝子の改変を行っていく。更に、ゲノム編集技術そのものの精度を高めるために、他遺伝子についても遺伝子改変を行う。
すべて 2015 2014 その他
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (6件) 図書 (1件) 備考 (1件)
Journal of Virology
巻: 89 ページ: 2684-2697
10.1128/JVI.03189-14
Cancers
巻: 6 ページ: 2259-2274
10.3390/cancers6042259.
http://yoshiyama-lab.org/