膵がん細胞株2種(PK-8とPK-9)、それぞれに由来するジェムシタビン(以下GEMと略記)耐性細胞株2種(RPK-8とRPK-9)を用い、レンチウイルスで山中4因子を導入し、リプログラミングを試みたが奏功しなかった。さらにTETを用いた方法を試みたが奏功しなかった。しかし、本研究過程で予想外の結果が得られた。RPK-9はGEMを活性化するDCKが薬剤耐性の原因であり、超高濃度のGEMでも耐性を呈するがRPK-8は超高濃度では死滅する。また、幹細胞マーカーと間葉系マーカーの発現亢進、並びに細胞遊走能の亢進が確認され、stemnessとEMTがGEM耐性に密接に関わることがうかがわれた。
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