入手容易な2-置換フラン誘導体から脂質酸化物(OHE、ONE)の簡易合成法を確立した。その後、これらと各種2'-デオキシヌクレオシドとの反応(共役付加-環化反応)について検討を行い、OHE(or ONE)と2'-デオキシシトシン(or 2'-デオキシシグアノシン)の反応について、HPLCによる精製に頼らず、通常の精製(クロマトグラフィーや再結晶)によりそれぞれ目的のDNA付加体(OHE-dC、OHE-dG、ONE-dC、ONE-dG)などを合成することに成功した。さらに、アミダイト体への変換反応について検討し、効率的な合成法を開発した。このほか脂質酸化物以外の要因によるDNA付加体も合成した。
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