細胞膜外ADPリボシルシクラーゼCD157と相同体CD38の単独あるいは二重欠損マウスを用いてCD157の腸管における機能を解析した。 CD157とCD38の産生細胞は腸管における局在が異なる。CD157欠損マウスのDSS誘発大腸炎が軽度であったことはCD157の腸炎促進機能を示唆する。無菌化CD157欠損マウスでは、SPFでは認められなかった細胞動態の異常表現型が認められた。二重欠損マウスの糞便T-RFLP解析では、ある種の腸管常在細菌叢の比率が相対的に低下し、血漿メタボローム解析では複数の経路の代謝産物に変動を認めた。 ADPリボシルシクラーゼが腸内細菌叢の制御に関与することが明らかとなった。
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