経口感染によるトキソプラズマ性網脈絡膜炎(本症)のマウスモデルを作成し、眼底写真撮影・蛍光眼底造影を行ない、ヒトにおける本症に類似している所見を得た。さらにこのマウスモデルを用い、前房水や髄液・血清中の様々なサイトカインやケモカインの動態を解析し、前房水と髄液中で感染後著明に増加した分子を同定した。また、網膜より抽出したたんぱく質を2次元電気泳動し、液体クロマトグラフ・タンデム型質量分析計(LC-MS/MS)で測定し、感染前後で増減するたんぱく質を同定した。 これらの分子は本症の病態に核心的な役割を担っていることが示唆され、これらの分子を測定することは、本症の早期診断に役立つことが期待される。
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