研究課題/領域番号 |
26460522
|
研究機関 | 公益財団法人結核予防会結核研究所 |
研究代表者 |
瀬戸 真太郎 公益財団法人結核予防会結核研究所, その他部局等, 研究員 (50383203)
|
研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
|
キーワード | オートファジー / 結核菌 |
研究実績の概要 |
LentiVRISPR v2によって、ヒト単球培養株であるTHP-1のオートファジー関連遺伝子のノックアウト株を作製した。これらのノックアウト株に結核菌を感染させた場合や結核菌細胞壁成分であるtrehalose dimycolate(TDM)を反応させた場合に起こるオートファジー誘導機構について明らかにした。 結核菌感染やTDMによって誘導されるオートファゴソームにはLC3やp62、beclin-1などのオートファジー関連遺伝子産物が局在していた。p62ノックアウト株ではオートファゴソームは形成されなかったが、beclin-1ノックアウト株ではオートファゴソームは形成された。このことは、p62は結核菌感染やTDMによるオートファゴソーム形成には必須であるが、Beclin-1は必須でないことを示す。また、TDMのレセプターであるmincleをノックアウトしたTHP-1株も作製した。このノックアウト株ではTDMを反応させた場合はオートファゴソームは形成されなかったが、結核菌感染ではオートファゴソームが形成された。このことは結核菌感染によって形成されるオートファゴソームはmincleを介した信号伝達経路以外にも機能していることを示す。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
今年度途中で浜松医科大学から結核研究所に異動したため、セットアップなどで研究できない期間が生じた。
|
今後の研究の推進方策 |
結核菌感染によって起こるオートファゴソーム形成機構を明らかにする。
|
次年度使用額が生じた理由 |
2015年9月に結核研究所に異動したため、実験計画に遅れが生じたため
|
次年度使用額の使用計画 |
物品費および旅費等で使用する
|