Clostridium difficile (CD)の病原性に対するBacteroides thetaiotaomicron (BT)の抑制効果を無菌マウスの混合感染モデルで評価した。BTの野生株投与群はPS6莢膜欠損株および多糖輸送能欠損株群と比べ便中Toxin A量が低く、CDの毒素産生抑制因子はBT由来の莢膜等の高分子多糖である可能性が示唆された。糞便懸濁液上清中のToxin A量をHT-29に対する細胞毒性も同様の傾向を示した。野生株を接種した群は他群と比べてグラム陽性に染まるCDの割合が高く、CDの病原性に対するBTの抑制効果はBT由来の多糖がCDの溶菌を阻害することを明らかにした。
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