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2016 年度 実績報告書

C型インフルエンザウイルスのNS1タンパク質がウイルス増殖を調節する機序の解明

研究課題

研究課題/領域番号 26460547
研究機関山形大学

研究代表者

本郷 誠治  山形大学, 医学部, 教授 (90229245)

研究分担者 下平 義隆  山形大学, 医学部, 助教 (30445746)
村木 靖  岩手医科大学, 医学部, 教授 (00241688)
研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワードC型インフルエンザ / ウイルス / NS1 / 核移行シグナル / 核外移行シグナル
研究実績の概要

これまでに我々は、C型ウイルスのNS1が、A型のNS1とは異なり、mRNAのsplicingを促進することを明らかにしてきた。また、NS1は感染初期に核内に局在するが感染後期には主として細胞質に局在することから、核移行シグナル(NLS)と核外移行シグナル (NES)の存在が推測された。核外輸送受容体CRM1の認識配列(NESコンセンサス配列)に類似した配列が109-126位の領域に存在するので、この領域を欠失したNS1を発現したところ核内に蓄積したので、109-126位の領域が核外移行に関与することが明らかになった。しかし、NESコンセンサス配列である疎水性アミノ酸をアラニンに置換しても核外移行は阻害されなかったので、NESコンセンサス配列に類似した配列は核外移行に関与せず、コンセンサス配列以外のアミノ酸が核外移行に関与することが示唆された。
また、CRM1の阻害剤Leptomycin Bで核外移行が阻害されなかったことから、C型のNS1の核外移行はCRM1非依存性であることが明らかになった。
つぎにNLSの同定を試みた。NLSの候補として、塩基性アミノ酸のクラスターが36-46, 87-90, 167-171, 189-196位の4か所認められた。これらの欠失変異体を発現させたところ、 167-171位と189-196位の欠失で核移行が阻害されたので、167-171位と189-196位にNLSが存在することが明らかになった。これらの領域の塩基性アミノ酸をアラニンに置換した変異体を発現させて、その細胞内の挙動を解析した結果、170と171位の配列がNLSに必須であることが明らかになった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2016

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件、 謝辞記載あり 2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Development of an endpoint genotyping assay to detect the Mycoplasma pneumoniae 23S rRNA gene and distinguish the existence of macrolide resistance-associated mutations at position 2063.2016

    • 著者名/発表者名
      Suzuki Y, Seto J, Shimotai Y, Ikeda T, Yahagi K, Mizuta K, Matsuzaki Y, Hongo S.
    • 雑誌名

      J Microbiol Methods

      巻: 131 ページ: 130-134

    • DOI

      10.1016/j.mimet.2016.10.017.

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] Genetic Lineage and Reassortment of Influenza C Viruses Circulating between 1947 and 2014.2016

    • 著者名/発表者名
      Matsuzaki Y, Sugawara K, Furuse Y, Shimotai Y, Hongo S, Oshitani H, Mizuta K, Nishimura H.
    • 雑誌名

      J Virol.

      巻: 90 ページ: 8251-8265

    • DOI

      10.1128/JVI.00969-16.

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [学会発表] Identification of amino acid sequences of CM2 cytoplasmic domain involved in influenza C virus replication.2016

    • 著者名/発表者名
      Shimotai Y, Sugawara K, Matsuzaki Y, Muraki Y, Goto T, Hongo S
    • 学会等名
      第64回日本ウイルス学会学術集会
    • 発表場所
      札幌市 札幌コンベンションセンター
    • 年月日
      2016-10-23 – 2016-10-25
  • [学会発表] C型インフルエンザウイルスの増殖に関与するCM2の細胞質領域のアミノ酸配列.2016

    • 著者名/発表者名
      下平義隆, 菅原勘悦, 松嵜葉子, 村木靖, 後藤崇成, 本郷誠治
    • 学会等名
      第70回日本細菌学会東北支部総会
    • 発表場所
      十和田市 北里大学獣医学部十和田キャンパス
    • 年月日
      2016-08-18 – 2016-08-19

URL: 

公開日: 2018-01-16  

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