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2016 年度 実績報告書

新規プリオン結合因子ソーティリンによるプリオン病治療基盤技術の開発

研究課題

研究課題/領域番号 26460557
研究機関徳島大学

研究代表者

内山 圭司  徳島大学, 先端酵素学研究所(次世代), 准教授 (60294039)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワードプリオン病 / プリオン / 異常プリオン / Sortilin / レトロマー / VPS35
研究実績の概要

平成27年度の研究成果により、Sortilinの機能回復がプリオン病の原因である異常プリオンの除去に有効であることまた、プリオン感染によるSortilinの発現量低下は、レトロマー複合体とSortilinとの相互作用の障害が原因でSortilinがエンドソームからトランスゴルジネットワークに回収されなくなりその結果、Sortilinが過剰にリソソームに流入し分解が亢進していることを明らかにした。そこで、平成28年度は、レトロマー複合体をSortilinとの相互作用を回復することでSortilinの発現量低下を抑制し、異常プリオン蓄積を抑制することを試みた。まず、Sortilinと直接結合するレトロマー複合体複合体構成因子であるVPS35の過剰発現を試みた。しかし、細胞に導入したVPS35遺伝子の転写は上昇していたが、VPS35タンパク質の発現量増加は認められず、翻訳の抑制や分解によりVPS35発現量が調節されていることが示唆された。これらの結果から、今後、VPS35発現量抑制機構の解明がSortilin発現量回復において重要であり、プリオン病治療法開発においても重要であると考えられた。
平成27年度に実施したプリオン感染実験において、Sortilin欠損マウスではプリオン感染に対して潜伏期間および生存期間が有意に短縮することを明らかにした。平成28年度は、継時的に脳内に蓄積される異常プリオン量、グリオーシスなどの生化学的、病理学的病態を解析した結果、Sortilin欠損マウスにでは、野生型マウスと比較して早期に異常プリオンが蓄積しさらに、グリオーシスも早期に生じることを明らかにした。これらことから、Sortilin機能はプリオン病の病態に大きく関与しており、プリオン感染によるSortilin機能抑制を抑制することがプリオン病治療において有効であることが示唆された。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2016

すべて 学会発表 (4件) (うち国際学会 2件、 招待講演 1件)

  • [学会発表] プリオン病における異常プリオンの蓄積メカニズム2016

    • 著者名/発表者名
      内山圭司,坂口末廣
    • 学会等名
      第39回日本分子生物学会年会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜(神奈川県・横浜市)
    • 年月日
      2016-11-30 – 2016-12-02
  • [学会発表] Analysis of intracellular recombinant IgG secretion in engineered CHO cells2016

    • 著者名/発表者名
      Kaneyoshi K, Uchiyama K, Onitsuka M, Yamano N, Koga Y and Omasa T
    • 学会等名
      The 29th Annual and International Meeting of the Japanese Association for Animal Cell Technology (JAACT2016 Kobe)
    • 発表場所
      神戸国際会議場(兵庫県・神戸市)
    • 年月日
      2016-11-09 – 2016-11-12
    • 国際学会
  • [学会発表] Dysfunction of Sortilin by prion infection2016

    • 著者名/発表者名
      内山圭司,坂口末廣
    • 学会等名
      第64回日本ウイルス学会学術集会
    • 発表場所
      札幌コンベンションセンター(北海道・札幌市)
    • 年月日
      2016-10-23 – 2016-10-25
  • [学会発表] Sorting of prion protein and PrPSc accumulation2016

    • 著者名/発表者名
      Uchiyama K and Sakaguchi S
    • 学会等名
      International Prion Congress-Prion 2016
    • 発表場所
      一橋講堂(東京都・千代田区)
    • 年月日
      2016-05-10 – 2016-05-13
    • 国際学会 / 招待講演

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公開日: 2018-01-16  

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