ヒトパピローマウイルスのゲノム複製には、ウイルスDNAヘリカーゼであるE1タンパク質が必要である。本研究は、細胞内でのE1分解機構の解析を行い、E1が自身のATPase活性に依存する形で分解されること、さらにポリユビキチン化を受けてプロテアソーム系で分解されることを明らかにした。また細胞内E1レベルに対する各種阻害剤の効果を調べたところ、ポリADPリボースポリメラーゼの阻害剤XAV939の処理によりE1レベルが上昇した。XAV939の標的を探索した結果、ポリADPリボースポリメラーゼ1がE1の機能を負に制御することが示唆された。
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