胸腺髄質上皮細胞(mTEC)は組織特異的自己抗原(TRA)を発現することによって、自己抗原と強く反応するT細胞に対して細胞死を誘導する(負の選択)。mTECはAireの発現を含め、主にその分化段階によっていくつかのサブセットに分類されている。私達は分化マーカー以外にmTECの多様性を特徴づける分子の探索を行った結果、新たにLy6ファミリー分子であるLy6CおよびLy6Gを発現するmTECが存在することを見いだした。さらにLy6C/6GがmTECの新たなマーカー分子となるとともに、Ly6C/6G陽性mTECが中枢性寛容の成立に重要な役割を担うサブセットであることを明らかにした。
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