研究課題/領域番号 |
26460588
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
齋藤 知栄 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (40444046)
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研究分担者 |
山縣 邦弘 筑波大学, 医学医療系, 教授 (90312850)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 慢性腎臓病 / 服薬指導 |
研究実績の概要 |
平成23年度より、慢性腎臓病において、医療機関と院外薬局の間の診療情報提供をより確実かつ具体的に行う医薬連携システムの構築を行い、慢性腎臓病患者における服薬管理の向上とをはかり、重症化予防につなげるパイロット研究を行ってきた(平成23~25年度、基盤研究C)。本研究では、CKD患者における医療機関と院外薬局との間の診療情報提供をより確実かつ具体的に行う医療連携システムにより、CKD患者における服薬管理の向上と、薬剤師によるCKD療養指導の可能性について検証を行い、CKD重症化予防に寄与することを目的とする。
平成28年度より、診療報酬で新たに「かかりつけ薬剤師」として、専属の薬剤師が患者のお薬相談にのる制度が確立された。メリットとして、いつも同じ薬剤師が薬のことをまとめて把握でき、体調の変化の確認や薬の管理も万全になり、夜間や休日などいつでも相談・対応にのることを掲げており、患者の服薬指導をよりきめ細かく行う内容となった。一方、患者につきそれぞれ専属の薬剤師が決まることで、各薬剤師が競って個別指導を行うようになり、薬局の指導方針も重なることから、先行した研究のように指導内容の評価を研究サイドで均質化することが困難となった。そこで今後は、かかりつけ薬剤師制度が開始し、各薬局におけるCKD療養指導に対する取り組みがどのように変容したか個別調査を行う方針として、現在準備を進めている。 平成29年度からは、日本腎臓学会による腎臓病療養指導士の認定制度が発足し、薬剤師、看護師、管理栄養士が腎臓病療養を担う資格を有することができるようになった。調剤薬局に勤務する薬剤師も本資格を有し、服薬指導に活用することが期待されている。今回の個別調査では、こうした療養指導制度に対する薬剤師の意向調査も検討する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
平成28年度の診療報酬改定により「かかりつけ薬剤師」が新設され、調剤薬局の服薬指導に与える影響が大きく、指導介入研究から実態調査に研究内容を変換する必要が生じた。
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今後の研究の推進方策 |
調剤薬局における、「かかりつけ薬剤師」新設後のCKD療養指導における服薬指導の実態調査の研究計画の倫理審査受査と実践を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
平成28年度に予定された会議の開催が平成29年度にずれ込んだ。
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次年度使用額の使用計画 |
今年度は会議の開催と国内旅費に使用する。
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