本システムの利用により、参加者107名において、終末期ケア提供への前向きさ、それに関する知識、実践において得点が向上したが、残念ながら領域ごとの合計点の比較においては統計学的有意差がみられなかった。サンプルサイズが当初目標の200に到達しなかったこと、高齢者の終末期ケアは学習するには範囲が広すぎたこと、マルチプルチョイスでは態度領域の学習効果が十分に得られなかったことなどが原因として考えられた。今後、統計の専門家のアドバイスを受けながら統計解析について検討を加える予定である。また、認知症の終末期などテーマを絞った内容への変更、態度領域に焦点を当てた視聴覚教材の充実なども必要と考えた。
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